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OEMとは?OEM商品を製造する目的やメリット・デメリットをわかりやすく解説
更新日:2023.01.18
OEMとは、メーカーが他企業の依頼を受けて製品を代わりに製造すること、またはその業務を行う企業を指す言葉です。化粧品やヘアケア・スタイリング剤、アパレル、自動車業界などを始めとして、現在では広く実施されています。OEMの概要やメリット・デメリットをご紹介します。
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目次
OEMとは
OEMの多様な形態
・開発 → 生産 → 販売の「生産」を受託
・開発 → 生産 → 販売の「開発 → 生産」を受託
OEM・ODM・PBの違い
OEMの目的
OEMのメリット
【委託側】OEMのメリット
・生産コストを削減しつつ生産量を増やすことができる
・在庫リスクを削減できる
・新商品の開発やコア業務に集中できる
・自社では製造できない商品を開発できる
【受託側】OEMのメリット
・在庫を持たずに利益を得られる
・委託側の生産量が増えた場合に恩恵を受けられる
・製造技術のノウハウを蓄積できる
OEMのデメリット
【委託側】OEMのデメリット
・受託側に依存してしまうと技術が育たなくなる
・原価が高くなることで粗利が減る可能性も
・受託先が競合化する可能性がある
【受託側】OEMのデメリット
・自社のオリジナルブランドが育ちにくい
・利益が受託量に左右されるため利益が安定しない
・製造技術が流出する可能性がある
OEMで生産できる業界・製品の事例
・化粧品業界|小規模の会社でも高機能化粧品の販売が可能
・アパレル業界|激しいトレンドの移り変わりに対応
・自動車業界|異なるメーカーが同型の部品・ボディを共有
OEM商品を製造する流れ
OEMメーカーの探し方
OEMメーカーを選ぶ際のポイント
・希望の商品が製造できるか
・希望する剤型の開発実績があるか
・希望のロット数、スケジュールに対応できるか
・サポートが充実しているか
・品質管理体制、品質管理保証が整っているか
OEM製品を委託する際の注意点
・製造スケジュールを確認する
・費用感を確認する
・製造キャパシティを確認する
・持ち込み容器が使用可能か確認する
初めてのオリジナル商品開発をお考えなら
OEMとは

OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の頭文字を取った言葉で、委託を受けて他者ブランドの製品を製造することやその企業を意味します。日本語訳は「相手先ブランド名製造」です。
現在広く浸透している手法で、特に化粧品業界(ヘアケア・スタイリング剤含む)やアパレル業界、自動車業界などでは一般的になりつつあります。OEMは元々下請け製造の一種として始まりましたが、今では市場における1つの生産方法として確立しました。
私たちの身の回りの製品にも、すでに多く取り入れられている生産手法がOEMです。

OEMの多様な形態
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OEMは、その始まりから生産形態や活用される製品分野が多様化してきました。受託する工程の線引きも、以下のようにあいまいになりつつあります。
- 生産過程のみを受託するOEM
- 開発から生産までを受託するOEM
商品を市場に売り出すために必要な開発・生産・販売の工程のうち、どの工程をOEMとして受託するのかが異なっています。
開発 → 生産 → 販売の「生産」を受託
生産工程のみを受託するOEMでは、受託者が製品や製品の一部を製造し、他者ブランドの名前で納品します。
受託者がすでに完成、あるいはほぼ完成している製品を他社に売り込むこともあり、質の高い製品を開発できれば、納品先を拡大できる可能性があります。相手先が製品のコンセプトやクオリティに満足すれば、晴れてOEM契約が成立する流れです。
委託者にとっては、開発の労力やコストを大幅に削減できるのがメリットです。
OEM契約とは?ライセンス契約との違いや契約書のポイントなどを解説
開発 → 生産 → 販売の「開発 → 生産」を受託
一方で開発から生産までの工程を受託するOEMでは、商品企画の段階から委託者の要望を伺いつつ、受託者からも提案をしながら最終的な仕様を決めていきます。生産のみを受託する場合と比べて、より分業の意味合いが強くなるのが特徴的です。
OEMを通して完成した商品の所有権と管理権は、委託者がもつことになります。原料や資材、仕様書といった生産に必要なものは、委託者がOEM企業へ提供するのが一般的です。
委託者にとっては、開発の段階からOEM企業を巻き込むことで、商品のオリジナリティを高めることができるのが強みです。
OEM・ODM・PBの違い
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OEMと区別して理解しておきたいのが、ODM「Original Design Manufacturing」とPB「Private Brand」です。委託を受けた企業が他社ブランドの製品を製造する点では共通していますが、それぞれには以下のような違いや意味があります。
- OEM:主に生産過程をメインに受託(開発やその他工程が含まれる場合委託者主導)
- ODM:企画・設計・開発・生産工程を受託(受託者主導)
- PB:小売店・卸売業者が企画販売するブランド(販売ブランドが流通業の場合のOEM)
特に近年ではOEMとODMの境目があいまいになっていることもあり、OEMであっても開発から生産までを委託できるケースも多いでしょう。業界によっても用法が少しずつ異なります。
PBは自社企画商品を意味し、コンビニや大手ショッピングモールなど、主に流通業者が企画する商品を指して使われます。概要や製造委託の流れはOEMと変わりがありません。
OEMとODMの違いとは?それぞれの意味やメリット・デメリットも解説
OEMの目的

OEMを委託する目的は、次の3つのタイミングで異なります。各段階でのOEMの目的を正しく理解しておけば、実際にOEMを利用して商品を企画・生産し、売り出すまでのイメージが付きやすくなるはずです。
- 市場導入期:参入リスクの軽減と開発・生産コスト削減
- 市場成長期:生産能力の確保と在庫リスクの軽減
- 市場成熟期・衰退期:新商品開発への余力確保と撤退の難易度軽減
新しい商品を市場に売り出す際には、売上不振に終わってしまい、投資した分の費用や労力がムダになってしまうリスクが伴います。そのような市場導入期でOEM委託を利用する目的は、開発・生産コストを下げられることによる、参入リスクの軽減です。
OEM委託で生産にかかるすべての技術や設備を自社で用意する必要がなくなるため、中小規模の企業などであっても、新商品の開発・販売へのハードルが下がります。業界の知識やノウハウをもったOEM企業を利用することで、開発や生産がスムーズに進み不要なコストを省けるでしょう。
市場成長期においてのOEMの目的は、需要の高まりに対する生産能力の確保と在庫リスク軽減です。ニーズに合わせて生産設備を増設することが難しい場合でも、OEMであれば必要な分を必要な時にOEMとして生産委託できます。
市場が成熟し衰退に向かっている段階では、OEMが新商品開発への余力確保と撤退の難易度軽減策として用いられます。適切なタイミングで撤退を決めようと思っても、これまでの設備投資額が大きく、なかなか撤退に踏み切れないケースもあるでしょう。
OEMで生産を委託していれば、その時間を新しいビジネスチャンスを生み出す新商品の開発に充てられるうえに、撤退の際には最小限のダメージに抑えることができます。
OEMのメリット

OEMは、委託側・受託側の双方にメリットがある生産方法です。OEMのメリットを正しく理解して、導入を検討できるようにしましょう。
【委託側】OEMのメリット
OEMで製品生産を委託するメリットは、主に次の3つです。
【OEMを委託するメリット】
- 生産コストを削減しつつ生産量を増やすことができる
- 在庫リスクを削減できる
- 新商品の開発やコア業務に集中できる
- 自社では製造できない商品の開発に参入できる
新しい製品を自社で一から企画・設計し、生産するには大きなコストがかかってしまうのが事実です。そこで、OEMを上手く活用すれば、コストやリスクを抑えて成果を上げられる可能性が高まります。
OEMを委託する具体的なメリットをご紹介します。
● 生産コストを削減しつつ生産量を増やすことができる
OEMで製品の製造を外注する1つ目のメリットは、生産のために必要な人件費や光熱費、設備投資などの費用や労力を抑えて生産量を確保できる点です。クオリティの高い商品を生み出すためには、企画・設計の段階から費用を投資して準備を進める必要があります。
社内のリソースを使って製品の売り出しまですべての工程を自社で担おうとする場合、新商品の生産に必要な設備を新しく揃えなければなりません。既存の設備を再利用できないケースでは、設備投資だけで大きな負担となってしまうでしょう。
対してOEMを利用すれば、自社に生産設備を準備する必要がなくなるため、大幅にコストを削減できるのです。
● 在庫リスクを削減できる
委託側はOEMの利用によって、在庫リスクを軽減できます。自社商品を売り出そうとする企業にとって大きなリスクとなるのが、売れ行きの良くない製品の在庫を大量に抱えてしまうことです。
特に新しいオリジナル商品を売り出す際には、製品の売れ行き予測が付きにくく、販売者は在庫発生のリスクを避けられません。そこで小ロットから委託注文が可能なOEMを利用すれば、少しずつ様子をみながら生産数を増やす手法を取ることも可能です。
※中野製薬のODM/OEMは小ロットでの注文をお受けできない場合がございます。一度ご相談くださいませ。
● 新商品の開発やコア業務に集中できる
OEMで商品の生産業務を委託すれば、自社としては新商品の開発を始めとするコア事業に注力できます。企業としてビジネスを成長させていくには、商品企画やプロモーションといった、ブランド力を高めていく戦略が必須です。
常に市場のトレンドに合わせた新しい商品やマーケティング手法が求められるため、継続的に資源を投資しなければなりません。対して商品の生産に関しては、信頼できるOEM会社が見つかれば自社の人員や労力を割くことなく、安定した品質の商品を完成させられます。
● 自社では製造できない商品を開発できる
自社で製造設備を持っている受託者も、OEMを利用することで、自社の設備だけでは製造できなかった商品の開発に参入できるメリットがあります。
たとえば、化粧水は自社工場で製造できるものの、同じブランドで石鹸を新たに開発したいが設備がない、などという場合には、設備や処方を保有する他社への委託が有効です。その分野での知識や実績がある委託先であれば、自社では思いつかなかったアイデアを提案してもらえる場合もあります。
さらなるビジネスチャンスを開拓していくために、OEMの活用は有効だといえるでしょう。
【受託側】OEMのメリット
OEMを受託する側にも、次のようなメリットがあります。
【OEMを受託するメリット】
- 在庫を持たずに利益を得られる
- 委託側のノウハウを得ることができる
- 委託側の生産量が増えた場合に恩恵を受けられる
他社ブランドの代わりに生産を請け負うOEMは、在庫の心配をすることなく安定的な生産量を確保できるのがメリットです。
OEMを受託する企業のメリットを詳しく解説します。
● 在庫を持たずに利益を得られる
OEMを受託する大きなメリットとして、自社で製品在庫をもたずに利益を上げられる点があります。委託を受けて生産した製品は、全数もれなく引き受けてもらえるため、自社商品を発売する時のように在庫を気にする必要がありません。
委託側と良好な関係が築ければ、継続して新商品の生産を任せてもらえる可能性も大きいでしょう。
● 委託側の必要量が増えた場合に恩恵を受けられる
クライアントの商品売上が向上に伴い必要量が増えれば、OEM企業も生産量増加のメリットが受けられます。受託側では生産能力の調整や効率化などは必要ですが、販促活動や関連のマーケティング施策の実施は委託者側の役目であるため、その結果としての商品売上増加の恩恵を、受託者はほぼ自動的に受けられるともいえます。
市場で認められるクオリティーのOEM製品を製造できれば、OEM企業として認められ、継続的なパートナーとして高め合っていけるでしょう。
● 製造技術のノウハウを蓄積できる
受託側には、案件をこなしていくことで製造技術のノウハウを蓄積できるというメリットもあります。ノウハウの蓄積は、委託を検討する企業に対する信頼感を高め、新たなお客さまを獲得する際にも役立つでしょう。また、生産性の向上や業務効率化の実現にもつながるため、限られた人材でも効率よく業務を進められます。
OEMのデメリット

委託側・受託側の両方にメリットが大きいOEMですが、いくつかのデメリットがある点には注意しましょう。メリットとデメリットの両方を知ったうえで、OEMの検討を進めるのをおすすめします。
【委託側】OEMのデメリット
OEMを委託する側の主なデメリットは、以下の2つです。
【OEMを委託するデメリット】
- 受託側に依存してしまうと技術が育たなくなる
- 原価が高くなることで粗利が減る可能性も
便利で効率的に商品生産ができるOEMですが、活用方法を誤るとデメリットが色濃く出てしまいます。OEM委託を検討している際に知っておきたい、2つのポイントをご紹介します。
● 受託側に依存してしまうと技術が育たなくなる
OEMによる製品生産は、資材の提供から設計・企画案の準備まで委託者が主導して行われるのが一般的です。しかし、OEMを請け負う企業が高い技術力やノウハウを有している場合、受託者主導で生産を進められるケースもあります。
もちろん委託者が自らにはないリソースを活用して商品を生産できるメリットは大きいですが、受託者に頼り過ぎてしまうことで、自社の成長が妨げられてしまう可能性があります。小規模の会社などでOEMに取り組もうとしている場合は、OEM受託企業のサポートを上手く活用しながら、自社の技術力やノウハウも高めていく努力を忘れないようにしましょう。
● 原価が高くなることで粗利が減る可能性も
原価が高騰してしまうと、粗利が減ってしまうのもOEMを委託するデメリットです。自社生産であればコストを削減できる部分があったとしても、OEMによる生産工程の外注によって、生産には一定の費用が継続して必要になります。
そこに原価の値上がりが発生すると、これまで確保できていた粗利が減ってしまうのは避けられません。ただし、OEM企業のなかには単なる生産工程の請け負いだけではなく、企画からアフターフォローまでしてくれるケースもあります。
目先の利益率だけではなく、OEMを委託して得られる総合的なメリットと十分な比較をして、OEMの利用を検討してみてください。
● 受託先が競合化する可能性がある
受託者に自社ブランドがある場合、競合商品になる可能性があるというデメリットがあります。したがって、委託先を選ぶ際は、理想に近い商品を製造できるかどうかという観点だけではなく、競合商品になる可能性も踏まえ、どのような相手と提携するのかを長期的な視点で検討することが重要です。
【受託側】OEMのデメリット
OEMを受託する側の2つのデメリットは、次のとおりです。
【OEMを受託するデメリット】
- 自社のオリジナルブランドが育ちにくい
- 利益が受託量に左右されるため利益が安定しない
OEMを請け負う企業のデメリットを解説します。
● 自社のオリジナルブランドが育ちにくい
OEM受託企業のデメリットは、OEMでいくら質の高い製品を多く市場に送り出していたとしても、自社のオリジナルブランドが成功するとは限らない点です。OEM生産された商品は、他社ブランドの名前で売り出されるため、OEM企業の名前は一般には知られません。
レベルの高い商品を作れる技術力をもっていたとしても、一般的な認知度が低くなりがちです。自社ブランドを立ち上げ売り出したいと考えた時に、OEMで手掛けた商品と同じレベルで消費者に受け入れてもらうには、販売戦略やマーケティング戦略に注力する必要があるでしょう。
● 利益が受託量に左右されるため利益が安定しない
OEMで得られる利益はどうしても委託先企業の都合による所が大きいため、利益を安定させるのが難しいのがデメリットです。OEMの受託量が増加すれば恩恵を受けられる分、売り上げがいまいちだったり、何らかの理由で販売が中止されてしまったりして、突然受託量が減ってしまう可能性も否めません。
ひとつの企業のOEM受託に依存し過ぎず、幅広い企業とパートナーシップを組んで質の高い製品を生産していく姿勢が大事です。
● 製造技術が流出する可能性がある
受託者が持つ独自の製造技術やノウハウが、委託側へ流出するという可能性があります。特に、異なる企業がそれぞれの専門分野を活かして協力する水平分業と呼ばれるような形態の場合は、製造技術やノウハウが流出し、第三者に競合品を生産されてしまう可能性もゼロではありません。
OEMで生産できる業界・製品の事例
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ここからはOEMが広く浸透している3つの業界の事例をご紹介します。
- 化粧品業界|小規模の会社でも高機能化粧品の販売が可能
- アパレル業界|激しいトレンドの移り変わりに対応
- 自動車業界|異なるメーカーが同型の部品・ボディを共有
代表的なOEM事例を参考にしながら、自社のOEM委託を検討してみてください。
化粧品業界|小規模の会社でも高機能化粧品の販売が可能
化粧品業界のOEM委託の特徴は、大規模な生産ラインや研究設備を保有していない会社でも、機能性の高い商品を打ち出せる点です。美容のポイントとして欠かせないヘアケアを事例に挙げると、カラーやパーマで弱った髪にうるおいを取り戻す商品や、年齢とともに気になる頭皮ケアに特化した商品もOEM生産委託で誕生しています。
分野に特化した高い技術をもったOEM会社を選べば、機能に富んだ商品を生産してもらえるのはもちろん、売上向上につながるアフターフォローまで受けられるのが化粧品業界のOEMです。
中野製薬のOEM/ODMでは、機能性の高いヘアケア用品をご提供しております。製品に関する勉強会や商品のPRポイントのアドバイスなど、手厚いフォローもお任せください。
詳細に関するお問い合わせは「お問い合わせフォーム」にて受け付けております。
アパレル業界|激しいトレンドの移り変わりに対応
数ある業界の中でもトレンドの移り変わりが激しいとされているのが、アパレル業界です。次々と季節に合った新しい商品が求められるため、海外企業への生産委託を中心とするOEMが盛んに行われています。
衣服の生産コストを下げるためには、できるだけ人件費の安い国で大量生産を行う必要があります。私たちが身に着けている衣服のほとんどは、中国を筆頭とする海外OEM製品であるのが事実です。
アパレル業界では目まぐるしいトレンド競争に打ち勝つために、企画デザインをした衣服の生産においてOEM委託が広く活用されています。
自動車業界|異なるメーカーが同型の部品・ボディを共有
OEMが盛んな自動車業界では、違ったメーカーのエンブレムを付けている車種同士が、同型の部品やボディを共有している事例が多くみられます。自動車は多くの部品を組み立てて完成させるため、すべてを自社グループで生産するのではなく、採用する部品の一部をOEMで他社から仕入れているケースがあるのです。
すでに安全性が保証された部品を利用できるため、自動車メーカーとしては部品一つひとつの研究・開発コストを抑えられます。一部同じ部品が利用されているとはいっても、全体的なデザインはメーカーによって異なるため、オリジナリティーを出すのも可能です。
ペット製品のOEMについてはこちらからお問い合わせください(外部リンク)
※株式会社ハートランドは、中野製薬株式会社のグループ会社です。
OEMで化粧品を製造する流れ
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OEM商品を製造する流れは、以下のとおりです。
- 問い合わせ
- 打ち合わせ
- サンプルチェック・容器選定
- 契約・発注
- 製造
- 納品
- アフターフォロー
OEM商品を製造できるメーカーに問い合わせて打ち合わせを行い、新商品のイメージやデザイン、容量などを伝え、ロット数やスケジュールを決めていきます。委託者が容器類の調達も依頼する場合、希望に応じた容器サンプルが提案されるのが一般的です。
サンプルチェックを行い、適切な容器を選定します。OEM商品の仕様や容器が決定したら、契約して発注に進みます。資材納期で変動しますが、納品は発注書が提出されてから約3ヶ月~後になることが多いでしょう。
OEM契約とは?ライセンス契約との違いや契約書のポイントなどを解説した記事はこちら
OEMメーカーの探し方
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OEMメーカーを探す方法は、以下のとおりです。
- インターネットで検索する
- マッチングサイトを利用する
- メーカーの展示会を活用する
OEMメーカーを探す方法として、インターネット検索があります。特定のキーワードを検索すれば、メーカーの情報を入手可能です。複数のOEMメーカーを比較検討したい場合は、マッチングサイトを利用するのも一つの方法です。近年は、OEM会社と委託者をつなぐマッチングサイトが多くあります。
マッチングサイトにはさまざまな企業が登録しており、サイト内で情報を集めて比較検討できるのがメリットです。直接話して依頼先を決めたい場合は、展示会に訪問することもおすすめです。ホームページだけでは分からない情報を得られます。展示会場では商品や技術に関する資料などが展示されており、実際に手に取って確認することも可能です。
OEMメーカーを選ぶ際のポイント
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OEMメーカーを選ぶ際には、以下のポイントを確認しましょう。
【メーカーを選ぶ際のポイント】
- 希望の商品が製造できるか
- 希望する剤型の開発に見合う実績があるか
- 希望のロット数、スケジュールに対応できるか
- サポートが充実しているか
- 品質管理体制、品質管理保証が整っているか
それぞれのポイントを詳しく解説します。
希望の商品が製造できるか
オリジナル商品を企画している場合、受託者が希望するものを作れるのかを確認することが重要です。企画する商品に関する知識や実績が豊富なOEMメーカーを選定することで、理想に近いものを製造できます。メーカーによって得意分野が異なるため、選定時に確認しておくことが必要です。
希望する剤型の開発実績があるか
委託先の実績を確認し、希望する剤型の開発に見合う技術や開発力があるのかどうかを確認しましょう。過去に受託実績がある場合は、一定以上の品質や技術水準を満たせる可能性があります。ホームページだけで実績が確認できない場合は、実際に問い合わせて疑問を解消しておくと安心です。
希望のロット数、スケジュールに対応できるか
自社で希望するロット数の製造に対応できるのかどうかを確認しましょう。委託する前に最低ロット数や経済ロット数を委託先に確かめておくと安心です。複数のOEMを受託するメーカーも多いため、希望のスケジュールで納品できるのかどうかを確認しておくことも大切です。
サポートが充実しているか
はじめてOEMを委託する場合は、サポート体制の充実性を確認しましょう。充実したサポートが提供される委託先であれば、安心してプロジェクトを進められます。将来的に海外への販路拡大を考えている場合は、海外輸出のサポート有無を確認しておくと安心です。海外向けの商品開発や販路開拓がある委託先を選ぶことで、海外進出に向けたアドバイスも受けられます。
海外OEMを成功させる!海外展開の方法や注意点、OEMメーカーの選び方とは?
品質管理体制、品質管理保証が整っているか
品質管理体制や品質管理保証など、OEMメーカーの組織体制も重要な確認ポイントです。品質管理とは、製造時に不良品が出ないように管理することを指します。品質管理保証は、完成した商品に不良品がないかを確認して品質確保に努めることです。
また、アフターサービスやクレーム対応も業務に含まれます。OEMメーカーによって組織体制は異なるため、品質管理や品質保証が徹底されているメーカーを選びましょう。
OEM製品を委託する際の注意点
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OEMを委託する際の注意点は、以下のとおりです。
【委託する際の注意点】
- 製造スケジュールを確認する
- 費用感を確認する
- 追加生産可能か製造キャパシティを確認する
- 持ち込み容器が使用可能か確認する
それぞれの注意点を詳しく解説します。
製造スケジュールを確認する
委託する際は、製造スケジュールを確認しておくことが大切です。OEMメーカーは機械や人的リソースなどに限度があり、依頼時期によっては希望どおりに納品してもらえない可能性がゼロではありません。製造依頼が多くなる繁忙期は製造日程が長くなり、事業計画自体の見直しが必要になる場合もあるでしょう。
費用感を確認する
OEMは、依頼内容で費用が大きく変わることが多いです。理想に近い商品が完成しても予算を大きく上回ると、利益としての実績が少なくなる可能性があります。具体的な費用を知りたい場合は、OEMメーカーに早い段階で相談して費用感の認識をすり合わせておくことが重要です。
製造キャパシティを確認する
増産する可能性がある場合は、製造キャパシティを確認しておくと安心です。製造キャパシティとは、生産能力のことです。増産に見合う生産能力があるか、時期によって製造キャパシティや必要スケジュールが変わる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
持ち込み容器が使用可能か確認する
メーカーによっては、容器の持ち込みが可能な場合があります。しかし、持ち込んだ容器がメーカーの製造設備上で問題なく使用できるとは限りません。容器を持ち込みたい場合は事前にメーカーに伝え、スムーズに生産可能かどうかを確認しましょう。容器は、テストの結果を確認してから発注しましょう。
初めてのオリジナル商品開発をお考えなら
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OEMとは、他社ブランドの製品生産を請け負うサービスで、すでに私たちの身近な製品に多く取り入れられています。委託者と受託者の両方にメリットがあり、特に自社での生産能力確保が難しい場合や、OEM企業のノウハウを活用して新商品を売り出したいと考えている場合におすすめです。
中野製薬では、これまで60年間ヘアケアの悩みに応える、確かな技術力をもった商品をOEM製品として提供してきました。お客様ファーストな製品開発サポートはもちろん、長年の知識をフル活用したアフターフォローまで充実しているのが強みです。
ヘアケアに関する商品開発に興味がある方は、ぜひ一度「お問い合わせフォーム」からご相談ください。