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ODMとは?OEMとの違いやメリットをわかりやすく解説

ODMとは?OEMとの違いやメリットをわかりやすく解説

更新日:2024.03.22

ODMとは、委託側の要望に基づいて商品設計から製造まで一貫して行うことです。自社に知見や製造設備がなくても理想の商品が作れることから、あらゆる業界で採用されています。この記事では、ODMのメリットやデメリットをはじめ、OEMとの違いやメーカーの選定ポイントについて徹底解説します。

目次
ODMとは
OEMとODMの違い
ODMのメリット・デメリット
 メリット
  製造技術や開発ノウハウがなくても商品の製造が可能
  販促や販売に注力できる
 デメリット
  技術やノウハウが蓄積されない
  商品の価格や利益をコントロールしにくい
OEMのメリット・デメリット
 メリット
  製造設備を持たずに自社ブランド商品を作ることができる
  コア業務にリソースを集中できる
 デメリット
  自社の技術力が成長しにくい
  生産工程を委託するため一定の費用がかかる
OEMかODMかを判断する際のポイント
ODMの生産事例
ODMでオリジナル商品を作る流れ
 初回打ち合わせ
 処方開発・デザイン・仕様確定
 試作・容器選定・仕様選定
 仕様決定・概算見積もり
 処方・容器の決定と最終見積もり
 試験・各種申請
 製造・納品
ODM生産を委託するメーカー選びの5つのポイント
 1.生産品質の水準が高いか
 2.作りたい商品の開発・製造実績が豊富にあるか
 3.コンセプト設計から携わってくれるか
 4.海外展開への対応は可能か
 5.長期的に良好な関係性を期待できるか
中野製薬オリジナル「ナカノ式OEM/ODM」が選ばれる理由
 “お客様ファースト”に徹したオーダーメイド・カスタマイズ開発
 納品したら終わりではない。充実のアフターフォロー体制
 理美容業界での高い実績と商品知名度
ODMを活用してオリジナル商品を作ろう

ODMとは

ODM(Original Design Manufacturing)は、メーカーが委託側から出された要望に基づいて商品の設計から製造までを一貫して行うことです。なかには、マーケティングや販売、流通を含む幅広い業務を受託するODMメーカーも存在します。自社にその分野の知見や製造設備がなくても、理想の商品が作れることからさまざまな業界で採用されています。

OEMとODMの違い

OEMとODMの違いは、基本的に、商品の設計や開発を委託側が行うのか、受託側と委託側が共同で行うのかという点にあります。

OEMは、商品の設計を委託側が行い、受託側のメーカーが商品を製造します。一方でODMは、商品の設計段階から、
受託側と委託側が協業して進める点が特徴です。

ODM対応が可能な受託側は、 OEMにも対応することが可能な場合もあります。 しかし、逆の場合はその限りではないことに注意しましょう。OEM専業メーカーの場合、商品開発や処方開発といった企画は請け負えない、または得意としていない 場合も多く存在します。

ただし、最近では、OEMとODMの線引きが曖昧になりつつあります。

ODMのメリット・デメリット

あらゆる業界で採用されるODMですが、商品設計や開発などすべての業務を丸投げするとメーカーへの依存度が高くなり、自社での技術やノウハウが蓄積しづらくなることがあります。ブランドイメージがぼやける場合もあるため、十分な対策を講じることが重要です。

ODMのメリットとデメリットについて詳しく解説します。

メリット

ODMの主なメリットは、以下のとおりです。

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

■製造技術や開発ノウハウがなくても商品の製造が可能
ODMの活用によって、製造設備や開発ノウハウがなくても、ODMメーカー主導のもと、協業して商品を作ることが可能になります。商品コンセプトから一緒に考えてくれるODMメーカーを選べば、現状の市場動向やこれまでの市場ニーズの傾向などを踏まえた、消費者に響く商品提案を行うことも容易になります。

またヘアケア商品を含む化粧品を製造・販売する場合、関連法規の知識や化粧品製造許可が必要です。しかし、委託側が化粧品製造業許可や化粧品製造販売業許可を保有していないケースも少なくありません。

ODMメーカーに委託することで、関連法規の知識や化粧品製造許可がない場合でもオリジナル商品を作ることが可能になります。

■販促や販売に注力できる
開発から製造までの工程をODMメーカーが主導で進めるため、自社は販促や販売などに注力できるメリットがあります。

新商品の製造や既存商品の増産を検討する際、通常は新たに生産ラインへの投資や人的リソースの増強が必要です。しかしODMの活用により、生産に関わる人員確保などが不要になるため、貴重な経営資源をマーケティングや販売に集中投下できます。

デメリット

ODMのデメリットとして挙げられるのは、以下の2点です。

それぞれのデメリットについて詳しく解説します。

■技術やノウハウが蓄積されない
ODMメーカーに委託すると、自社の技術力が育たずノウハウが蓄積されないデメリットがあります。ODMを成功させるには、確かな技術力を保有し、商品の設計や開発からアフターフォローまでを信頼して任せられるODMメーカーに委託することが重要です。

■商品の価格や利益をコントロールしにくい

ODMは、商品の価格や利益をコントロールしにくい点もデメリットのひとつです。特に販売価格は、自社製造が可能な場合に比べると高くなる傾向があります。十分な予算がない場合は、費用負担が増える可能性もあります。

一方、ODMメーカーに委託することにより販促や販売に注力できる利点もあります。ODMを上手に活用すれば、高品質な商品を生み出せるため、総合的なメリットも期待できます。費用対効果を高めるには、技術力の優れた、信頼できるODMメーカーを選ぶことが大切です。

OEMのメリット・デメリット

OEMは、委託側が商品設計を行い、OEMメーカーがその設計に基づいて製造する方法です。自社生産にかかる負担を減らしながら、商品の供給量を安定させる手法として、さまざまな業界で注目を集めています。

OEMのメリットとデメリットについて詳しく解説します。

メリット

OEMのメリットとして挙げられるのは、以下の2点です。

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

■製造設備を持たずに自社ブランド商品を作ることができる

OEMは、製造設備を持たずに自社ブランド商品を作ることができるメリットがあります。一般的に自社で質の高い商品を生産する場合、人件費や光熱費、設備投資など多大なコストがかかります。

しかし、OEMを活用することで、これらのコストを大幅に削減することが可能です。

また、ヘアケア商品を含む化粧品についてもOEMの活用により、製造・販売における関連法規の十分な知識や化粧品製造許可がなくても質の高い商品が作れます。経済的かつ時間的なコストを抑えられるのもOEMを利用するメリットのひとつです。

オリジナル化粧品での起業はOEMがおすすめ!メリットと成功のポイントを解説

■コア業務にリソースを集中できる

コア業務にリソースを集中できる点もOEMのメリットです。OEMの活用により、委託側はすべての製造工程をOEMメーカーに委託できるため、自社はマーケティングや新商品の開発などのコア業務にリソースを集中できます。

特にマーケティングは、自社商品の市場価値を高めるために、多くの時間を割くべき重要な業務です。トレンド性の高い化粧品業界は、消費者のニーズの移り変わりがは激しいため、定期的に調査して消費者動向を把握することが求められます。

技術力に定評のあるOEMメーカーに商品の生産を任せ、自社では市場調査や分析に注力することによって、限られたリソースを最大限に活かせます。

デメリット

メリットの多いOEMですが、以下のようなデメリットも存在します。

それぞれのデメリットについて詳しく解説します。

■自社の技術力が成長しにくい

OEMは、製造工程を外部に委託する手法であるため、商品の製造に関する技術力が向上しにくいデメリットがあります。

人件費や光熱費、設備投資を抑えつつて、理想の商品をつくれる点はOEMメーカーに委託する大きなメリットです。しかし、すべての業務をOEMメーカーに過度に頼りすぎると、自社の技術力の成長を妨げる要因になる可能性があります。

OEMメーカーに委託する際は、自社の技術力を高めていく努力を怠らないようすることが重要です。

■生産工程を委託するため一定の費用がかかる

OEMで生産工程を外注化すると、継続的な費用が発生します。原価が高騰した場合は、それまで確保できていた粗利が減る可能性があります。

しかし、質の髙い良い商品を生み出すためのサポートやアフターフォローまでしっかりと対応してくれるOEMメーカーも存在します。そういったOEMメーカーを選べば、目先の利益率には代え難い大きなメリットを得られることも多いです。

OEMかODMかを判断する際のポイント

設計の段階から委託したい場合はODM、生産からすべてを委託したい場合はOEMがおすすめです。

また、商品開発や製造にかかるコストや品質面も判断材料になります。コストを重視する場合は、ODMを選ぶべきです。人件費や設備投資、工場の稼働費などを抑えたうえで商品を作ることができます。

品質を重視する場合にはOEMを選ぶべきです。設計から企画に至るまで自社で対応できます。品質管理に不安が残る場合は、品質に影響がない工程だけを委託するのもひとつの方法です。

中野製薬では、OEMとODMどちらにも対応することが可能です。商品を作る際にOEMかODMかで悩んでいる場合は、中野製薬に一度ご相談ください。

ODMの生産事例

化粧品業界は、ODM生産が広く浸透している業界のひとつです。ODMメーカーの主導により、開発や設計の段階から、協業して進められるため、異業種からの参入や化粧品の製造経験がない場合でも、高品質な商品を生み出すことができます。

さらに、化粧品製造・販売の関連法規の知識がなく、化粧品製造業許可や医薬部外品製造業許可を取得していない企業でも市場に参入できることも大きなメリットです。

ODMメーカーからの提案により、成分を厳選したヘアケア商品や髪質、肌質、頭皮、髪の悩みに特化したヘアケア商品も生産できます。

ODMメーカーを利用したお客様の声を知りたい方は、以下の記事を確認してください。
お客様の声を見る

ODMでオリジナル商品を作る流れ

ODMでオリジナル商品を作る際の基本的な流れは、以下のとおりです。

オリジナル商品を作る基本的な流れを理解することで、ODMメーカーに委託する前に自社で決めておくべき項目を把握しやすくなります。ヘアケア商品のODM生産を行う中野製薬の事例をもとに、各工程のポイントを確認していきましょう。

初回打ち合わせ

初回打ち合わせでは、お客様が開発したい新商品やブランドのイメージ、ベンチマーク品、容量などを確認します。そのうえで、ロット数やスケジュールなどのすり合せをします。

処方開発・デザイン・仕様確定

ODMメーカーは、委託側からヒアリングした希望の性能に基づいてサンプル品を調製し、完成したサンプル品を確認していただきます。確認していただいた後は、フィードバックのヒアリングを実施し、必要に応じて商品改良を行います。

中野製薬では、お客様とのヒアリングを繰り返し行い、商品改良を行うことも珍しくありません。

試作・容器選定・仕様選定

委託側が容器類の調達もODMメーカーに委託している場合、受託側は容器への希望やベンチマーク品についてもヒアリングし、容器サンプルを用意して提案することが一般的です。

中野製薬では、お客様から容器をご支給いただくことも可能です。その場合は、候補容器のサンプルをいただいて、この段階で充填テストを実施します。

さらに、化粧品箱や輸送ケース、封印シールなどの仕様を選定します。

仕様決定・概算見積もり

商品の仕様を決定し、概算の見積もりを出します。

処方・容器の決定と最終見積もり

処方や容器が決定した後、ODMメーカーは最終の見積もりを出します。

試験・各種申請

最終見積もりが出た後に行うのは、候補に挙がった容器と処方の安定性や耐内容物テストです。また各資材の表示内容について、各種法律や業界基準を確認しながら実施する薬事校正も欠かせません。

製造・納品

資材納期により変動するものの、おおよその納品のタイミングは、発売元様から発注書が提出されてから3ヶ月 ~ 3.5ヶ月後です。

ODM生産を委託するメーカー選びの5つのポイント

ODM生産を委託するメーカー選定のポイントは、以下の5つです。

  1. 生産品質の水準が高いか
  2. 作りたい商品の開発・製造実績が豊富にあるか
  3. コンセプト設計から携わってくれるか
  4. 海外展開への対応は可能か
  5. 長期的に良好な関係性を期待できるか

各ポイントについて、順番に解説していきます。

1.生産品質の水準が高いか

ODMメーカーの選定において重要なのは、生産品質の水準です。クオリティの高い商品を作りたいなら、委託を検討しているODMメーカーがこれまで生産してきた商品の品質や開発実績を確認しましょう。

商品の品質は実際に購入して実物を確認することをおすすめします。開発実績は、ODMメーカーの公式サイトに掲載されていることが多いです。公式サイトに開発実績が掲載されていない場合は、ODMメーカーに直接連絡して確認してみましょう。

2.作りたい商品の開発・製造実績が豊富にあるか

自社が作りたい商品の開発・製造実績が豊富にあるODMメーカーのほうが、希望に沿う提案をしてくれる可能性があります。失敗を避けたい場合は、商品の開発・製造実績が豊富にあるODMメーカーを選ぶことが大切です。

過去の開発・製造実績を確認する際は公式サイトを確認するほか、公式サイトで把握できない内容については直接問い合わせることがよいでしょう。

3.コンセプト設計から携わってくれるか

ODMで商品を製造するのが初めて、もしくは経験の浅い企業であれば、コンセプト設計からサポートしてくれるODMメーカーを選ぶと安心です。作りたい商品のコンセプトがまだ具体的に定まっていなくても、ある程度イメージができていれば原料の設定や処方設計はODMメーカーがサポートしてくれます。

ODMメーカーが持つ豊富な知見と技術力によって、市場のニーズやトレンドを適切に捉えた商品の提案が期待できます。

4.海外展開への対応は可能か

将来的に事業の海外展開も視野に入れている場合は、輸出に対応できるODMメーカーを選びましょう。海外で販売する際は、商品開発や製造以外にも、海外の規制への対応や申請、輸出業務などが求められます。

将来的に海外進出したいと考えているなら、海外展開を視野に入れたODMメーカー選びをすることで事業拡大の可能性を広げられます。

海外OEMを成功させる!海外展開の方法や注意点、OEMメーカーの選び方を解説

5.長期的に良好な関係性を期待できるか

長期的に良好な関係性を維持できるかどうかも、ODMメーカー選定の際に考慮したい重要なポイントです。委託側とODMメーカーは、お互いに協力して商品を作ります。

意思の疎通がスムーズにできない、信頼できないといった相手だと、良い商品を作るのは困難です。長期にわたり良好な関係性を保てるODMメーカーかどうか、選定段階からしっかり見極めることが重要です。

中野製薬オリジナル「ナカノ式OEM/ODM」が選ばれる理由

独自の開発・生産受託スタイル「ナカノ式ODM」を展開する当社は、OEM/ODMスタイルにとどまらないきめ細やかなサポートで高い評価を受けています。

“お客様ファースト”に徹したオーダーメイド・カスタマイズ開発

60年以上にわたり理美容室のプロが納得する品質のヘアケア商品を数多く開発してきた当社独自のノウハウを活かし、法人メーカーさまから寄せられる多彩なOEM/ODMに関する要望に柔軟にお応えしています。

特にこだわっているのが、徹底した“お客様ファースト”の姿勢です。
当社でもっとも多いODMのスタイルは、お客様がベンチマークされている商品について成分や香り、効能などさまざまな角度から確認し、求められる品質と性能を実現するための処方開発を行います。
また、開発の段階においては社内モニターや各種テスターなどを活用いただき、お客様に納得いただけるまで商品改良を重ねていきます。

納品したら終わりではない。充実のアフターフォロー体制

通常のODM生産は完成した商品が納品されると契約が完了となることが一般的多いですが、当社では納品後もさまざまな形で販売支援を行います。

例えば、企業の営業担当者様や小売店販売員様向けに、当社が商品勉強会を開催することも可能です。当社の営業担当者、場合によっては処方開発担当者である研究員も同席し、商品の特長を分かりやすく説明いたします。
また、過去には小売店頭や催事に美容師様をお招きし、来店者をスタイリングするといったデモンストレーションを企画・実施し販売を支援した事例もあります。

理美容業界での高い実績と商品知名度

当社は60年以上にわたり、多くの理美容室で使用されているスタイリング商品を開発・製造してきました。その品質は『サロンクオリティ』と呼ばれ、業界内でも広く知られています。

この高い実績と商品知名度による安心感からか、化粧品会社様や化粧品企画会社様などのファブレス企業様より「サロンクオリティのヘアケア商品を一般消費者向けに展開したい」といったOEM/ODMのご相談・ご依頼が数多く寄せられています。

ODMを活用してオリジナル商品を作ろう

ODMとOEMは、製造だけを委託するのか、企画から製造までを委託するのかという点に違いがあります。設計段階から委託したい場合はODM、製造から委託したい場合はOEMがおすすめです。しかし近年は、両方の線引きが曖昧になりつつあります。

中野製薬は創業以来、美容室とともに歩んできた経験をもとに、トレンドや新しい技術を取り入れつつ最先端の商品を開発してきました。オリジナルのヘアケア商品にご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。