BEAUTY IS ART 共創アート
ワークショップ2回目レポート

共創アートとは…

ビューティの枠を超えて、ファッションという違う視点を取り入れながら、ファッションデザイナーの山縣さんや参加サロン18名と共にビューティの新たな可能性やクリエイティブ力を高めていくことが出来る長期プロジェクト。

前回は自分自身のルーツを探るべく、ファッションを切り口に美容との関係性や、自己の成り立ちなどをレクチャーしていただきながら、最終的に自分とは何かを考え、そこからマインドマップを作成していった。  また課題として、サロンのマインドマップを作成してもらっていた為、そのプレゼンをサロンごとに行いながら、今回の本題であるプラン作成に入った。

7月6日(火) ワークショップ2回目
テーマ:「Design&Plan」 デザインを学びながら作品作りに向けたプラン作成

1.「あのサロンの名前ってそういう意味だったんだ」
―それぞれプレゼンから知る、サロンのルーツ―

ワークショップ2回目

前回の課題であった、個人とサロンのマインドマップの発表及び今後どういう方向性で作品を作っていくのかを各サロンごとにプレゼンを行う。 まず初めにMINXチームからプレゼンを実施。 成島さん、満田さんのルーツを発表し、自分が着ている服のスタイルはどこから影響を受けているのか?どういう映画が好きか?どういう音楽が好きか?などを山縣氏から質問されながら、それぞれ回答しポイントとなるワードを導きだしていった。 その中で二人の共通点としては、スポーツなど体を動かすことが好きというキーワードが出て、その中で一つの方向性として「スポーティスタイル」を基にしながら、ジェンダーレスな空気感を織り交ぜた人間像を検討してはどうかというアドバイスがあがった。 そして、それらを表現していく為に、よりたくさんの素材(写真やドローイング、実際に思い入れのある衣服、スタイルなど)を集めていき、新しい人間像を表現して欲しいとMINXチームを通して、全サロンに発信された。 以降、各サロンの発表をまとめる。

②LIM
サロン名の由来:Less is more 最小限は最大限(建築家のミース・ファン・デル・ローエが残した言葉)
テーマ:東京カルチャー、実験的エンタメ、個性の自由、宗教的ストーリー
山縣氏からのアドバイス:サロン名のLess is moreと東京カルチャーが相反している部分があるので、それをどう表現していくのか、素材を集める時には作品になっていないものを集めていくのがおすすめ。

③Rougy
サロン名の由来:2人の建築家を合わせた造語
テーマ:柔らかくて女性らしいクラシカルなスタイル、自然光とか風を感じるナチュラルな仕上がり
山縣氏からのアドバイス:先輩のものを参考にしつつ、自分たちが仕上げたいイメージをもっとリサーチしていく。ヘアと関係ないものをもっと集めていきながら、質感・色・空気感・シェイプなどをイメージ出来るようにしていくとよい。

④Of HAIR
サロン名の由来:オリエンタルフェイス 東洋の人々をきれいにする
テーマ:あこがれ・二面性・enjoy・愛を持って人と接する・日本人の凛としている感じを表現
山縣氏からのアドバイス:サロンの由来の部分を軸にどうDNAを受け継いでいくか考えていった方がいい。

⑤GAME by Alan Smithee
サロンの由来:GAME→Magico(魔法使い)とgardenのコラボサロン。Alan Smitheeは過去に映画のクレジットで使われていた架空の映画監督という意味。
テーマ:自然・民族・多色使い・古着・森・空・スラムダンク
山縣氏からのアドバイス:4人ともにばらつきがある為、コンセプト等すべて合わせて行っていくか、もしくは1つの世界観としてまとめていき、その中でそれぞれの個性を出していくまとめ方が良いのではないか。 ファッションショーなどでも、どちらかで実施していることが多い。

⑥ZELE
サロンの由来:フランス語で情熱という意味。
テーマ:都会と田舎の融合。野心を抱えた強い女性、かっこいい女性をイメージ
山縣氏からのアドバイス:憧れからくる妄想をもっと広げていってはどうか。例えばギャルスタイルでいうと、地方にいくほど妄想が更に膨らみ、こうなのではないかと派生していくのが良い例である。 各サロンの発表後、同じような年齢が集まってはいるものの、サロンそれぞれの個性であったり、特色があったり、考え方の違いもあり、参加者同士で非常に刺激になった様子。

2.「日本人は昔からレイヤーファッションを行っていた」
―各国から読み解く、ファッションの歴史―

ワークショップ2回目

次に山縣氏よりファッションについてのレクチャーが始まる。今回はファッションの始まりからファッションで使われる色について深く掘り下げていく。
世界各地でファッションとして使われる色が実は様々であり、その背景として環境や文化、宗教上の部分から、色によって与える影響、イメージが全然違うからであると山縣氏。 特にヨーロッパでは鮮やかな色が差別的表現の側面があったり、黒色の服を纏うということは罪の償いを意味しているなど日本と違い、色を使用する事に対して厳しい目を持っている。 逆に日本で考えると、十二単などを見ても様々な色を重ねながら服をレイヤーする着こなしを行っていた背景があり、現在にも繋がる日本のストリートファッションにも繋がっているとのこと。そしてそれぞれの国の環境によって使用される色や使い方も様々なのだという。 また自然界に存在している動物や植物の色彩も参考にすることで、新たなデザインが生まれてきたりする為、様々な角度から素材を集めることが非常に重要なのだと示唆された。

3.「トップデザイナーもみんな同じ」
―ジョン・ガリアーノを例に、リサーチの重要性を伝える―

次に山縣氏が以前勤めていたメゾンのお話に入る。 当時クリスチャンディオールのデザイナーであったジョン・ガリアーノのアシスタントをしていた時の話として、ガリアーノのデザインプロセスを解説される。
元々イギリスの文化に影響をされており、それらがデザインに反映していたが、そこから徐々に各国のファッションにインスピレーションを得て、世界各国の民族衣装をリサーチしながら自身のデザインに落とし込んでいたという。第一線で活躍されているデザイナーも様々なリサーチを重ねてデザインに反映しており、それだけ自分が何を表現したいのかを決める為に、素材をたくさん集めることが重要なのだという。 今回はファッションの話ではあるが、ヘアメイクも同様にどのような表現をしていくのか、どんな人間像を描いていくのかを考えていく上で、出来上がったヘアメイク作品を集めるのではなく、別のジャンルのイメージや直接的には関係がないように思われるものも含む様々な素材を多く集め、リサーチをしっかり行っていってほしいとの参加者全員にアドバイスされた。 次回までにはテーマ・コンセプト・人間像を発表してもらうようにリサーチをしっかりと行ってほしいとのこと。それを持ってデザインをどうしていくのか具体的な作品へのステップへと進んでいく。

<2回目のワークショップを終えて>

今回マインドマップから各サロンの方向性・テーマを発表してもらったものの、特に今回若手のスタイリストの方々が中心であり、作品作りの経験があまりなくテーマ設定等にかなり苦戦されている様子であった。 ただ今回のワークショップを受けて、何が重要でその為に何をすればよいかなどより具体的にイメージを持つことが出来たのではないかと感じる。 そういった意味で今回が良いターニングポイントとなり、成長に繋がる回になったのではないか。 次回各サロンでどんなプレゼンをされるか非常に楽しみである。

次回:8月24日(火)
「Design」ファッションデザインプロセスを学ぶ